神戸伝説の地巡り「安乎岩戸信龍神社」小さな神の帰りを待つ龍神伝説

温故

安乎岩戸信龍神社について

突然ですが、淡路島も神戸の内だという感覚です。
だから神戸伝説の地として、取り上げちゃいます!

ということで、ついこの前、淡路島に遊びに行った際に「この辺に映えスポットあるよ」との友人のタレコミがあり訪れた、安乎岩戸信龍神社(あいがいわんどしんりゅうじんじゃ)についてご紹介します。

何でも元々は管理の手が離れてしまって廃れており、「岩戸神社(いわんどじんじゃ)」として知られていた廃跡を、近所のお店が再興し、映えスポットとして大復活を遂げたのだそうです。

そしてこちらには龍神伝説が残っているということで、ここのところ瀬織津姫を扱ったり白々龍神を扱ったりと龍神感度の高まっている私は、鼻息荒く車を走らせました。

行き方

神戸愛を深めるためには、己の足を使え!という思想に基づき、私の神戸巡りは基本的に徒歩中心なのですが、今回は例外的に車です。
淡路島の真ん中らへん、東側海岸沿いにあります。

行き方として一番わかりやすいのは、「高級芋菓子しみず 淡路島店」を目指すのが良いです。すぐ目の前なので。

ちなみにしみずさんは、もと「ラウレア」というカフェだったところがリニューアルしたみたいですね。
隣にAWAJIオブジェがあるので、こちらでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

龍神伝説

さて、こちらには龍神さまが関わる伝説が残されています。
先に書きました「岩戸神社」の頃から既に伝わる伝説の様です。

鳥居の手前に案内板がありましたので、そちらをそのまま載せますね。

↓要約

・おのころ島(たぶん淡路島のつもりで書いてある)にある小さな社に、小さな神様と、龍が仲睦まじく暮らしていた
・時が経つにつれ社は忘れられ、どんどん廃れていった
・ある時、小さな神からおつかいを命じられた龍は、ひと時、小さな神と離れることに
・そんな折、廃れる社を憂いた村人が、この神を大きな社に遷そうと考え、小さな神(の宿る御神体)を大きな社へと遷してしまった
・おつかいを終えた龍は、小さな神が居ないことに気付く
・待てど待てど帰らない小さな神を、龍は今もずっと待ち続けている

ということで、けなげに待つ龍を信頼の神とし、この社にてお祀りしているのが、安乎岩戸信龍神社だということだそうです。

伝説をちょっと深堀り

神社とは御祭神を明らかにしているケースが多いですが、こちらでは、言い伝えに残る龍神が、御祭神にあたるという解釈をしました。
海辺には、龍神に関連する神社が多いですね。

ただ当サイトでは、「小さな神」の方に着目したいと思います。

日本神話の心得がある方は、小さな神と聞いてピーンと来るところがあるかと思います。
有名な昔話「一寸法師」のモチーフという説もある、少名毘古那神(スクナビコナノカミ)です。

ちょっと写真は撮り忘れちゃったんですが、周りを見回すと、駐車場の看板とかに「少彦名命」って書いてあったりしたので、直感は確信に。

元々はスクナビコナが祀られていたが、近くの大きな社に遷されという経緯があったのかもしれませんね。

辺りは若者が増えてきている地域でもありますし、おそらく、よりわかりやすい神社となることを意図して、具体的な神名は出さなかったのでしょうか。
由緒書きなども見当たらなかったです。
(お守りなど購入できる建物があったのですが、もしかしたらそちらに書いてあったのかもしれません。入らなかったので不明。)

神話におけるスクナビコナの功績としては、出雲の神である大国主による国造りを、相棒として執り行ったと伝わっています。
多様な先端知識をもって国造りを支え、出雲系の神としてトップクラスの功績を持っている神です。

その大国主との出会いのシーンにおいて、めちゃくちゃサイズが小さいという描写があるため、小さな神として知られることとなりました。
ガガイモという植物の実を船にして海を渡り、蛾の皮の着物を身に着けていたそうです。
つまり、描写から推測するに、数センチほどの体長だということになります。

まさに小さな巨人、それがスクナビコナなのです。
そしてその神と共に暮らしていた龍神も、さぞかし力を持っている龍だったことでしょう。

映えスポットとしての岩戸神社

朱い鳥居をくぐって進むと、タツノオトシゴ型の手水舎があり、石の鳥居があります。
鳥居には「嘉永二 酉年」と書いてあります。
嘉永二年は1849年ということで、江戸時代に建てられた鳥居の様です。
その頃には既に、いわんどじんじゃとして在ったのかな?

この神社が映えスポットたる所以は、洞穴の中にあることです。
神秘的な雰囲気に、吸い込まれるかの様に進んでしまいます。

拝殿はライトアップされ、岩の隙間からの自然光と相まって、厳かな雰囲気を演出します。

しかし映えスポットとしての醍醐味は、実はお参りを済ませた後にあるんです!
振り返ると……

淡路島!!!(あるいはピクミン)
なんと太陽と岩の自然芸術で、まるで淡路島の輪郭をかたどっているいるのです!!!
開けた先に鳥居があるのも、良いですよね。

それではこの辺で紹介終わっておきます。
みなさんAWAJIオブジェも良いけど、こっちにも寄っていきましょ!

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